罠に落ちたうっかり美少女

 短い小説を書き、そのシーンを描き、Stable Diffusionに描画してもらい、加工して挿絵にする企画の八回目です。ですが今回はいろいろあって、元画像がありません。


 クラスで人気の美少女の沙織は、同級生の女の子たち数人で、誰が一番セクシーな写真が撮影できるか勝負することになった。

 なぜか最下位は全裸写真公開という罰ゲーム付きだったため、沙織は適当にお茶を濁すこともできず、本気でセクシー写真を撮影することにした。

 とはいえ何がセクシーなのか、沙織はよくわからない。仕方がないのでネットをあさり、自分がセクシーだと思う姿はなんなのかと、研究することにした。だがどの写真を見ても、沙織はセクシーに思えてしまう。

 あらためて沙織は考えると、今回はセクシー対決というよりは、エッチを重視している気がした。つまり、どれだけ露出が多いのかが勝負になるというわけだ。

(恥ずかしいよぉ)

 誰もいない自分の部屋なのに、沙織は露出の多い写真を撮影と考えただけで、恥ずかしくなっていた。だが負ければ全裸公開になるので、やらないわけにもいかなかった。

 とにかくやらなくちゃと、深く考えずに一枚撮影してみた。

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 写真を撮影してみたけれど、こんな写真では最下位になるのは確実で、棄権をするわけにもいかない。

(下着姿くらいなら、みんなやってきそう。女子同士だし、意外と攻めてくるかも)

 沙織からすれば、下着姿だけでも冒険だった。というか、人に見せる姿ではないと思っている。でも今回はそれ以上をやらなければ、全裸公開の危険がある。これを言い出した女子に呆れながらも、流されてしまった自分を反省する。

 だがそうしていても、なにも解決はしない。沙織は思い切って、上半身裸になると、前開きのシャツだけを身につけた。

(下着なしの裸。でも大事なところは見えない。いえ、見えそうで見えないとかで、少しでもエッチにしなくちゃ)

 沙織はカメラを離れたところに置き、自動的に何枚も写真を撮影するように設定した。五秒に一回くらいの間隔で、ポーズをとった沙織が撮影されていく。

「うん。恥ずかしいけど、これがいいよね……」

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 たくさん撮影した写真の中には、勢いが付きすぎて、ポロリしてしまった写真もある。それらを除外しながら、その中でも比較的動きが多く、見えていない写真を選んだ。

(これをサヤカに送信してっと)

 
「沙織はどんな写真を送ってくるかしら?」
「沙織のことだから、ミニスカートくらいでしょ」
「ふふっ、でも最下位は全裸って脅しておいたから、予想以上にエッチな写真がきたりして」

 ちょっとしたいたずら気分で、サヤカたちは沙織にセクシーな写真勝負を仕掛けていた。沙織が断りにくいように、三人で流れをつくったのだが、そのおかげで沙織はまんまと断れずに、セクシーな写真勝負をすることになった。

「自分だけセクシーな写真を撮影してるって知ったら怒るかな?」
「言わなきゃバレないでしょ」
「あっ、待って。写真が来た!」

 サヤカは沙織から送られてきた写真を見た。

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「思いっきりおっぱい丸見え」
「ちょっ、嘘でしょ」
「やばっ、沙織ったらここまでするの?」

 普段から露出の少ない沙織の、まさかのおっぱい写真だった。だがこれは、単に沙織が間違っただけで、本来は胸が見えるはずはなかった。なのにちょっとした不注意で、沙織は自らおっぱい写真を流出させてしまったのだ。

「これは反則負けで、最下位決定だね」
「うん。これはセクシーじゃなくてエロだよ」
「鬼畜すぎ。おっぱい見せて最下位とか可哀想じゃん」
「でも参加者は沙織だけだし」
「そう。つまり優勝者であり、最下位でもある。沙織の運命は最初から決まっていたの」
「格好良く言ってるけど、やっぱり鬼だよね」

 後日、おっぱいがエロすぎるという理由で負けたと聞いた沙織は、とてもショックを受けていた。さらに全裸写真も撮影したのだが、それがクラスで回覧されているとは、沙織は知る由もなかった。

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「せっかくの全裸だけど、ぬるくない?」
「どうせならもっと足を開いて、丸出しにしなくちゃね」
「なら変顔ならぬ変ポーズで、素っ裸を撮影してもらうのよ」

 沙織は理不尽な要求を受け、恥ずかしくてどうにかなりそうになりながらも、裸の流出をさけるために、言われたとおりに写真を撮影した。

 自分でも何してるのと思うけれど、いまさら逆らうこともできずに、すべてが丸見えになっている写真を、送信するしかなかった。

「写真きたー」
「やった。早く見せてよ」

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「うわっ、エロすぎ」
「私だったらこんなの見られたら、学校に来られないよ」
「でも沙織は知らないから、学校に来ちゃうのよね」

 すでにすべての写真を回覧されているとは知らずに、全裸写真を送ってしまった沙織だが、三人がより長く楽しむためという自分勝手な理由で隠され、運悪く沙織は気が付くことができなかった。

「沙織ったらクラスメートの男子にまで、全裸を見られちゃうなんて最悪だよね」
「美少女で有名だったはずなのに、沙織ちゃんは露出狂になっちゃった」
「二人とも鬼だね。止めなかった私もだけど」

 三人は予想以上にうまくいき、まだまだ沙織で遊べそうだと、楽しそうに笑い合っていた。

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