教室での強制露出

 きっかけは誰も覚えていないが、クラスの女王、サヤカによって、夏海はいじめられていた。最初はサヤカだけだったのに、いつの間にかクラスメートの女子全員がグルになり、無視されたりとか、嫌味を言われたりしていた。

 だがある日、夏海が着ていたパーカーを、サヤカが気に入ってしまい、夏海は生意気だからと、取り上げようとしていた。

「ほら夏海。あんたにはそのパーカーはもったいないよ。私に頂戴」
「えっ、そんな。いや、です」
「嫌とかじゃないでしょ。私が欲しいって言ってんだから、夏海はくれればいいのよ」

 いじめられているとは言え、夏海は強気な性格だった。だからこそ何を言われても耐えられたし、文句を言うことだってできる。

「もういい加減にしてよ。あげられません」
「あっそ。だったらパーカーはいらないわ。その代わり、パーカー以外の全部をもらってあげる」
「えっ」

 夏海にクラスメートの女子たちが、いっせいに群がった。あまりにも突然すぎて抵抗に失敗し、気がつけば夏海は教室で、いきなり全裸にされていた。

「いい格好ね。約束通り、パーカーは取らないわ。ただし、夏海が着ていいのはパーカーだけよ」

 制服や下着を奪われた夏海は、パーカーだけを身にまとうしかなかった。

「誰が前を閉じていいって言ったの? 開けとけよ」
「そんなっ、嫌です」
「だったら制服は返しませんけど? 明日から全裸登校だね!」

 そう言われては逆らえず、夏海はパーカーの前を開いた。

「ほら歩きなよ」
「夏海のファッションショーだ」
「やばい。エロすぎ」

classroomExposure.png

 夏海は羞恥にまみれながらも、制服を返してもらうために、必死になって歩いた。だがその姿が動画で撮影されているなど、夢にも思っていなかった。

 後日、夏海の裸ウォーキングと題して、クラスのネットワークに投稿され、男子を含めたクラスメートの全員に知られてしまう。

 だが夏海は学校を辞めることなく、たとえ脱がされても毅然と登校することで、必死の抵抗をしていた。でもそれは男子のおかずを増やすだけで、サヤカの暴走を止めることにはならなかった。

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