第三十七話 正解のご褒美
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公園の端まで来た春香と智子は、金属製の柵を背にするようにして、二人並んで立っていた。陽子は少し下から撮影することで、向こうに広がる街並みが見えないようにしている。
「うわあ、なかなかの景色ですね」
「そうね。でも場所が特定されそうだから、見せられないけどね」
『えー、見せてよ』
『丘から見る街並みって、どこでもいい感じだよな』
『海岸線とかあれば、場所がわかりやすいかも』
『港が見えないって言ってるし、内陸だろ』
必要ならば平気で嘘をつく智子だが、無駄に嘘ばかり言うわけでもない。そもそも港が見えないのは本当だが、海が見えないとは言っていないし、海がないとも言っていない。
「さてさて二人散歩とはいっても、ただ歩くだけでは見てられないでしょう」
ぐだぐだとしそうな中で、企画を進行するために、智子が話しだした。
『美女の散歩は見てられる』
『キューティのパンツも見てられる』
『太ももだけで』
『オレンジとグレープがいたらなお良し』
大半はそれでもいいというチャットだったが、だったら歩くだけにしようとはならない。目的はキューティが楽しむことで、智子たちも楽しみ、そして視聴者も楽しむというものだ。パンチラでも春香は楽しめるとはいえ、さらにさらにと求めている。
「お散歩恒例企画。キューティのショーツは何色でショー」
智子が企画を進めている横で、春香は恥ずかしそうにうつむいていた。セクシー担当になったとはいえ、羞恥心が消えるはずもない。
『正解したらご褒美ください』
『キューティめっちゃ恥ずかしそうなんですけど』
『さっきで答えわかってんじゃん』
実は最初にパンチラしているのは、視聴者に正解を教えるためだった。このクイズに正解されたときのご褒美は、春香が自らスカートをたくし上げ、答え合わせをするというものだ。
つまり答えはバレているので、春香が自分からスカートを捲り、ショーツを見せる時間になる予定だった。
「クイズに正解したときのご褒美は、キューティにスカートをまくってもらって確認する予定だったけど、みんながここからの眺めをみたいなら、そっちに変更しようかな」
『眺めはいらねぇ』
『見たいのはパンツのみ』
『キューティが自分から見せるの?』
『セクシー担当最高だな』
一部、場所を特定したいのか、眺めを見せろという人もいたが、大半はスカート捲りでチャットが埋まっていた。智子はそれを確認すると、満足そうにうなずいた。
「やっぱりキューティのショーツがみたいよね。でも正解したときだけだからね。ねっ、キューティ」
「えっ、はい。正解じゃなかったら、絶対見せないです。だからみなさん。赤って言ってくださいね」
『情熱の赤か』
『もしかしたらブルーかもよ』
『キューティが赤っていうなら、赤だろ』
答えを知っているのに、わざと外してチャットが盛り上がっていた。キューティがチャットを見るかもと、視聴者たちが遊んでいるのだが、実際にチャットを見ているのは、智子と明美だけだった。
「おおっ、赤が優勢みたいね。次点でブルーかな。やっぱりキューティ本人が赤って言ったから、赤が多いのかしらね。どう思う、キューティ?」
「えっ、あの、ありがとうございます」
本当に外してくれるのと、少し残念な気持ちになりながらも、スカートを捲るなんてことをしなくてもよかったと、安堵の気持ちも広がった。これだけエッチな配信をしてきながらも、春香は未だに、見られたいと恥ずかしいの気持ちが、複雑にせめぎあっている。
「では話し合いはそろそろ終わりよ。みんなの答えはなに?」
智子がそう口にした瞬間、チャットは白という答え一色に染まっていた。思わずチャットをちらりと見てしまった春香は、その答えを見ただけで、背中に電流が走っていた。
(わ、わたし、本当に配信中に、自分からショーツを見せちゃうの? だめっ、そんなの恥ずかしすぎる……)
まだ何もしていないのに、それを想像しただけで、春香は体が熱くなっていた。それはただ羞恥のせいではなく、見られちゃうという興奮が混ざりながら、春香のドキドキが高まっている。
「みんなの答えは白なのね。せっかくキューティが赤って教えてくれたのに、みんな優しいんだから」
春香はセクシー担当と言うことで、赤という答えが正解を教えているというテイで、智子は話し始めた。もちろん春香にはそんなつもりはなく、外れてほしくないけど、外れてほしいという、複雑な気持ちからだった。
「では聞きます。キューティのショーツは何色ですか?」
「……赤、いえ、白、です」
「なんとみなさん正解です」
『よっしゃぁ』
『白パンみせてぇ』
『キューティのぉ、スカートお捲りタイム』
クイズに正解したことで、キューティが自分からスカートを捲ってくれると、チャットは盛り上がっていた。だが逆に、智子はなんだか盛り下がっている。
「ちょっとキューティ。セクシー担当でしょ。何を赤とか嘘ぶっこいてるわけ?」
「そんなっ、うそっとかじゃ、なくて」
「嘘は嘘でしょ。セクシー担当のくせに、ショーツ見せるのが嫌なの? ねぇ、これはお仕置き案件よね。みんなはどう思う?」
『悪い子にはお仕置きだぁ』
『おっしおき、おっしおき』
『可哀想だから、許してあげない!』
陽子だけは気がついていたが、智子は少し前から暴走し始めていた。本来の流れで言えば、いやいや春香がスカートを捲って、ショーツを見せて終わりになるという、ある意味で単純な露出のはずだった。
なのに智子がお仕置きだとか煽ったせいで、とてもそれだけでは終わりそうにない。
智子の暴走に気が付いた春香は、エッチなことをされてしまうという不安と、どんなことをさせられちゃうのかという期待とで、なんだか目がうるうるとしていた。
「スカートを捲くるなんて生ぬるい。ここでショーツを膝まで下ろして、みんなに確認してもらいなさい」
「えっ、いやっ、そんなの無理です」
「キューティが嘘ぶっこくからでしょ。それが嫌なら、キューティには嘘じゃなくて、あれをぶっこいてもらおうかしら」
さすがの智子も、暴走状態でなければ、ぶっこいてなんて言葉は使わない。智子が思うあれをぶっこくとは、まさしく誰もが想像する、あれで間違いはなかった。
だがいくら春香でも、人が少ないとはいえ、真昼の公園であれをするなんてできるはずもない。もしもさせられちゃったらと興奮もあるのだが、さすがに了承できるはずもなかった。
「捲ります。スカートを捲りますから、許してください」
「だめよ。キューティはここでショーツを脱ぐの。半脱ぎの半ノーパン姿を、みんなに見てもらうといいわ」
こうなった智子には、抵抗するだけ無駄だった。むしろ抵抗すればするだけ、お仕置きが厳しくなる可能性がある。いままでの経験からそれをわかっている春香は、あれをさせられるよりはましと自分に言い聞かせ、ぎゅっとスカートを握りしめながら、もじもじとしていた。
「やります。脱ぎますから、それ以上は許してください」
「いいわよ。キューティの脱ぎ脱ぎショーツタイム」
『まじで』
『生脱ぎきたー』
『やべぇ、セクシー最高』
春香はそれでも諦めきれず、陽子の方に視線を向けたのだが、助けられる人間などどこにもいない。どうしようもなくなった春香は、うつむきながらスカートの中へと手を入れた。
「うわあ、なかなかの景色ですね」
「そうね。でも場所が特定されそうだから、見せられないけどね」
『えー、見せてよ』
『丘から見る街並みって、どこでもいい感じだよな』
『海岸線とかあれば、場所がわかりやすいかも』
『港が見えないって言ってるし、内陸だろ』
必要ならば平気で嘘をつく智子だが、無駄に嘘ばかり言うわけでもない。そもそも港が見えないのは本当だが、海が見えないとは言っていないし、海がないとも言っていない。
「さてさて二人散歩とはいっても、ただ歩くだけでは見てられないでしょう」
ぐだぐだとしそうな中で、企画を進行するために、智子が話しだした。
『美女の散歩は見てられる』
『キューティのパンツも見てられる』
『太ももだけで』
『オレンジとグレープがいたらなお良し』
大半はそれでもいいというチャットだったが、だったら歩くだけにしようとはならない。目的はキューティが楽しむことで、智子たちも楽しみ、そして視聴者も楽しむというものだ。パンチラでも春香は楽しめるとはいえ、さらにさらにと求めている。
「お散歩恒例企画。キューティのショーツは何色でショー」
智子が企画を進めている横で、春香は恥ずかしそうにうつむいていた。セクシー担当になったとはいえ、羞恥心が消えるはずもない。
『正解したらご褒美ください』
『キューティめっちゃ恥ずかしそうなんですけど』
『さっきで答えわかってんじゃん』
実は最初にパンチラしているのは、視聴者に正解を教えるためだった。このクイズに正解されたときのご褒美は、春香が自らスカートをたくし上げ、答え合わせをするというものだ。
つまり答えはバレているので、春香が自分からスカートを捲り、ショーツを見せる時間になる予定だった。
「クイズに正解したときのご褒美は、キューティにスカートをまくってもらって確認する予定だったけど、みんながここからの眺めをみたいなら、そっちに変更しようかな」
『眺めはいらねぇ』
『見たいのはパンツのみ』
『キューティが自分から見せるの?』
『セクシー担当最高だな』
一部、場所を特定したいのか、眺めを見せろという人もいたが、大半はスカート捲りでチャットが埋まっていた。智子はそれを確認すると、満足そうにうなずいた。
「やっぱりキューティのショーツがみたいよね。でも正解したときだけだからね。ねっ、キューティ」
「えっ、はい。正解じゃなかったら、絶対見せないです。だからみなさん。赤って言ってくださいね」
『情熱の赤か』
『もしかしたらブルーかもよ』
『キューティが赤っていうなら、赤だろ』
答えを知っているのに、わざと外してチャットが盛り上がっていた。キューティがチャットを見るかもと、視聴者たちが遊んでいるのだが、実際にチャットを見ているのは、智子と明美だけだった。
「おおっ、赤が優勢みたいね。次点でブルーかな。やっぱりキューティ本人が赤って言ったから、赤が多いのかしらね。どう思う、キューティ?」
「えっ、あの、ありがとうございます」
本当に外してくれるのと、少し残念な気持ちになりながらも、スカートを捲るなんてことをしなくてもよかったと、安堵の気持ちも広がった。これだけエッチな配信をしてきながらも、春香は未だに、見られたいと恥ずかしいの気持ちが、複雑にせめぎあっている。
「では話し合いはそろそろ終わりよ。みんなの答えはなに?」
智子がそう口にした瞬間、チャットは白という答え一色に染まっていた。思わずチャットをちらりと見てしまった春香は、その答えを見ただけで、背中に電流が走っていた。
(わ、わたし、本当に配信中に、自分からショーツを見せちゃうの? だめっ、そんなの恥ずかしすぎる……)
まだ何もしていないのに、それを想像しただけで、春香は体が熱くなっていた。それはただ羞恥のせいではなく、見られちゃうという興奮が混ざりながら、春香のドキドキが高まっている。
「みんなの答えは白なのね。せっかくキューティが赤って教えてくれたのに、みんな優しいんだから」
春香はセクシー担当と言うことで、赤という答えが正解を教えているというテイで、智子は話し始めた。もちろん春香にはそんなつもりはなく、外れてほしくないけど、外れてほしいという、複雑な気持ちからだった。
「では聞きます。キューティのショーツは何色ですか?」
「……赤、いえ、白、です」
「なんとみなさん正解です」
『よっしゃぁ』
『白パンみせてぇ』
『キューティのぉ、スカートお捲りタイム』
クイズに正解したことで、キューティが自分からスカートを捲ってくれると、チャットは盛り上がっていた。だが逆に、智子はなんだか盛り下がっている。
「ちょっとキューティ。セクシー担当でしょ。何を赤とか嘘ぶっこいてるわけ?」
「そんなっ、うそっとかじゃ、なくて」
「嘘は嘘でしょ。セクシー担当のくせに、ショーツ見せるのが嫌なの? ねぇ、これはお仕置き案件よね。みんなはどう思う?」
『悪い子にはお仕置きだぁ』
『おっしおき、おっしおき』
『可哀想だから、許してあげない!』
陽子だけは気がついていたが、智子は少し前から暴走し始めていた。本来の流れで言えば、いやいや春香がスカートを捲って、ショーツを見せて終わりになるという、ある意味で単純な露出のはずだった。
なのに智子がお仕置きだとか煽ったせいで、とてもそれだけでは終わりそうにない。
智子の暴走に気が付いた春香は、エッチなことをされてしまうという不安と、どんなことをさせられちゃうのかという期待とで、なんだか目がうるうるとしていた。
「スカートを捲くるなんて生ぬるい。ここでショーツを膝まで下ろして、みんなに確認してもらいなさい」
「えっ、いやっ、そんなの無理です」
「キューティが嘘ぶっこくからでしょ。それが嫌なら、キューティには嘘じゃなくて、あれをぶっこいてもらおうかしら」
さすがの智子も、暴走状態でなければ、ぶっこいてなんて言葉は使わない。智子が思うあれをぶっこくとは、まさしく誰もが想像する、あれで間違いはなかった。
だがいくら春香でも、人が少ないとはいえ、真昼の公園であれをするなんてできるはずもない。もしもさせられちゃったらと興奮もあるのだが、さすがに了承できるはずもなかった。
「捲ります。スカートを捲りますから、許してください」
「だめよ。キューティはここでショーツを脱ぐの。半脱ぎの半ノーパン姿を、みんなに見てもらうといいわ」
こうなった智子には、抵抗するだけ無駄だった。むしろ抵抗すればするだけ、お仕置きが厳しくなる可能性がある。いままでの経験からそれをわかっている春香は、あれをさせられるよりはましと自分に言い聞かせ、ぎゅっとスカートを握りしめながら、もじもじとしていた。
「やります。脱ぎますから、それ以上は許してください」
「いいわよ。キューティの脱ぎ脱ぎショーツタイム」
『まじで』
『生脱ぎきたー』
『やべぇ、セクシー最高』
春香はそれでも諦めきれず、陽子の方に視線を向けたのだが、助けられる人間などどこにもいない。どうしようもなくなった春香は、うつむきながらスカートの中へと手を入れた。
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